∴ あの頃、私も若かった。

昔、お総菜売り場でイナゴの佃煮を売っているような
田舎の平屋建てスーパーの屋上のゲームセンターに
車で小一時間かけて通勤していたころのこと。
（接客兼メンテ。標準装備は半田ごて＋デニムのエプロン）

昼ご飯は階下の食品売り場か、
テナントのベーカリーか、持ち帰り寿司で買い求め、
駐車場の自家用車ン中でもそもそと喰らっておりました。

レジでチェッカーさん（レジ打ちの人）に
すぐに食べるから袋はいらない、
箸箱持参に付き割り箸は不要、
と断りを繰り返すこの客は、
やがてはパートのおばちゃんに顔を覚えられ、
最終的には「袋を出してもらえない」ようになりました。

お昼ご飯の時にはそれで不自由ない訳ですけれど、
さすがに、生の葉っぱ付き大根ｘ２を抱えていった時には
自宅に持って帰るのには袋がいるって事を
悟ってほしかったかも（笑）



チェッカーさん（レジ打ちの人）は、
お客さんとダイレクトに接する立場の人。

そして私に袋を出さなくなったパートのおばちゃんは、
「プロのチェッカーさん」として、
お客さんの要求を理解できる人に他ならないと。



チェッカーさんのほとんどはパートさんが締めている。

でも大体が「フツウの主婦」で、
「プロのチェッカーさん」にレベルアップするには
とても時間がかかる。

お店・会社単位での「教育」はするだろうけれど、
それには限度がある。
……研修期間中の人件費だって莫迦にならない。

だから、教育済みのチェッカーさんを派遣する会社もあったり。
「プロのレジスタッフ『チェッカーサポート』」みたいな。


ところで、私は諸般の事情でゲーセン店員を止めから
件のスーパーには行かなくなったのだけれども、
あの店は今、どうなっているかしら……。

良いチェッカーさんがお客さんと笑い会っている店として
存続してくれていると良いな。