∴ たぶんね。

某所に物書きさんが集まる掲示板というのがありまして、
色々面白い情報が聞けたり、
創作に関する悩みやら何やらが吐露できたりと、
かなり役に立つ訳でございます。

そこでたまーに持ち上がるのが「感想が貰えない」という悩みです。

新作をアップしても、連載の続きを上げても、
（カウンタは廻りがいくらか良くなったりするけど）
掲示板もメールフォームもWeb拍手も使われない。

なんで誰も感想をくれないのかしら。

どんな人でもこの悩みを抱えているんですよね。


まあ、自分の胸に手を当てて考えると、ちょっとは判ることもあります。
例えば雑誌やら本やらを買って読んで、面白かった、感動したなんて時に、
読者カードを送ったり、作家にファンレターを書いたりするかどうか……。

あるいは、アーティストのファン全員がファンクラブに入会するだろうか。
番組で「ご意見ご感想をお送りください」というお願いテロップをしたとき、
果たして全視聴者がはがきを送るものだろうか。

しないことが多い。できないことが多い。


ウチの宿六 雅兄様は商業誌に連載を持っていた時期があります。
一年連載していたが、ファンレターらしき物は一桁前半だったと、遠い目をして申しております。

連載終了後のある日、某同人誌即売会に顔を出した彼の前に、ファンだという方がいらっしゃいました。
曰く
「なんで連載が終わっちゃったんですか？　ずっと続くと思ってたのに」
で、その方が読者カードをお兄様の作品に○を付けて送ったことがあるか、
あるいは編集部気付でお手紙やら何やらを送ったことがあるか、といえば、
しなかった、と返答がある訳ですわ。
「僕がそんなことをしなくても、誰かがやってくれているだろうと思ってた」

お兄様は
「君がそれをしてくれなかったから、連載は終了したのだよ」
と引きつり笑いを返したそうですが。


兎も角。
誰かがやるだろうとか、自分がやる必要はないだろうとか、
恥ずかしくて感想なんか送れないよとか、
変なコメントを送って書き手の人に嫌われちゃ困るとか、
面倒だからとか、とにかく読めれば（楽しめれば）いいんだものとか、
そういう人が圧倒的に多い訳でして。



そうだよね。
みんなシャイなんだよ、きっと。
お手紙を書くのが苦手なんだよ、きっと。
忙しいんだよ、きっと。
でも自分の創ったモノは楽しまれているんだよ、多分。

そういうことにしておこう、うん。