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お姫様倶楽部Petit資料室 著作権法に抵触しない「お姫様関連文書」に、
幸福の王子(原題:The Happy Prince) 
著者名:オスカー・フィンガル・オフレアティ・ウィルズ・ワイルド(Oscar Fingal O’Flaherty Wills Wilde) 
訳者名:結城浩
を追加。

1888年に発表された、オスカー・ワイルドの児童向け短編。

有島武郎版の「燕と王子」と読み比べてみるのもまた一興。

以下あらすじ。
不要な方は直接幸福の王子 本編へ

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全身を金箔で覆われた王子の像。両の目はサファイア、剣の柄にはルビーがはめ込まれ、鉛の心臓を持っていた。
町の人々は美しい王子の像を自慢に思っていた。
ある晩、仲間から離れてしまった(川岸に生えた葦に恋をして旅立つのが6週間もおくれた)燕が町にやってくる。
一夜の宿を探し、王子の足下にたどり着いた燕が眠ろうとすると、大きな水滴が落ちてくる。
見上げると王子の像のサファイアの瞳から涙があふれ出ている。
生前、美しい物だけに囲まれて幸せに生き幸せに死んだ王子は、像となって柱の上に立たされてから、初めて醜悪な物や悲しいことを目にした。
そのことを嘆き悲しむが、像である身ではその場を動くことができない。
病に苦しむ男の子の母親に剣のルビーを渡して欲しいと頼む王子の願いを、燕ははじめ断ったが、王子の熱心さに根負けし、ルビーを咥えて飛び立つ。
「妙なことに」とツバメは言いました。
「こんなに寒いのに、僕は今とても温かい気持ちがするんです」
次の晩、南に向かおうとする燕に、王子はまた頼み事をする。
燕は王子の頼みを断り切れず、サファイアの瞳を一つ売れない脚本家に届け、次の晩にはもう一つをマッチ売りの少女に届けることに。
燕は目を失って物が見えなくなった王子の元に留まることをきめる。
王子は燕に自分の身を覆っている純金の箔を貧しい人々に与えるように頼んだ。
箔が剥がれ、みすぼらしい姿となった王子。寒さのために力尽きた燕。
王子の像は溶鉱炉で解かされたが、鉛の心臓は溶けずに残り、ゴミとして捨てられた。燕の亡骸もまたゴミとされた。
その頃、神が御使いの一人に「この町でもっとも尊い物を二つ」持ってくるように命ぜられた。
御使いはゴミ箱の鉛の心臓と燕の死体を御前に持って行った。
王子と燕は御国で永遠の幸福を得たのだった。
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