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最近すっかりなんだか判らないブログになっていますが、 本来は、お姫様倶楽部Petitの中の人が自分が管理しているらしいサイトの更新情報を書き込んだりするかも知れないブログです。
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 驚いて視線を戻したエル・クレールの目に腕の形をした物体が映った。カップの底に残ったショコラに血を混ぜたような赤黒い色の表面には、ぬるりとした光沢がある。
 腕はイーヴァンの身体から出ていた。
 肩からではない。背中だ。衣服を突き破って生えている。

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※注※
今回アップ分には、ちょっとばかり「気持ち悪い・不快な」描写があります。

 背中に何かが押し当てられている。硬く尖った切っ先が、衣服の上から背の皮膚にちくりと刺さる。
 肋骨の少しばかり下だ。切っ先の向けられた先には、肝臓がある。
 刺し貫かれれば、ただでは済まない。
 動けない。

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 シルヴィーが悲鳴を上げた。転げるようにエル・クレールの背後に隠れる。
「ヒトの一張羅を駄目にてくれるとは、ホントにこの姫若様はどうしようもないお方だよ。罰として、助けてやらねぇから気ぃ入れて片付けろ」
 言いつつ、ブライトは裂けた上着とは、まるで逆の方向を見やっていた。

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「目だけで?」
 エル・クレールは思わず己の目元に触れた。首を伸ばし、壁際の、踊り子達が使う錫鍍金スズメッキが剥げかけた青銅の鏡を覗き込む。
 痩せた、目つきの鋭い「少年」の影が、不思議そうにこちらを見つめ返していた。

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お姫様倶楽部Petit資料室>>◆ 夢野久作 ◆に「犬の王様(ジャンル:童話)」「死後の恋(ジャンル:怪奇物。グロテスクな表現有り)」を追加。

犬の王様 あらすじ
どれほど勧められても妃を娶らす、一匹の犬を「息子」と呼んでかわいがる王様がいた。
病を得た王様は忠臣達に「息子を王に」と言い遺し崩御。
家臣達は摂政を立てた上で犬を王とした。
即位の儀式に集まった国民の中に、猫を連れた老婆がいた。
玉座にいた犬の王様はその猫を見るや玉座を飛び降り、吠えながら逃げる猫を追い、城から出て行ってしまった。
重臣達が慌てて追いかけると、犬は山奥の洞窟に入っていった。
洞窟の中には貴婦人と立派な若者がいて……。
初出:「九州日報」1922(大正11)年12月

死後の恋 あらすじ
1918年、ロシア。
連合国のシベリア出兵により、諸国の兵隊達がウラジオストックに多数駐留していた頃のこと……。
一人の貧しい身なりをしたロシア人が、日本人将校に言った。
「私の運命を決定きめて下さい」
将校をレストランに引き込み、食事と酒を振る舞いながら、男は饒舌に語る。
己がモスクワ生まれで貴族の血を引いていること。白軍に参加していたこと。同郷で、リヤトニコフという十七、八歳の戦友がいたこと。共に王朝文化を愛していたこと。
命がけの連絡斥候として出発する直前、リヤトニコフに別れを告げようとしたこと。その時の彼から目もくらむような宝石類を見せられたこと。それは彼がロシア革命直前に両親から送られたモノであること。
彼は革命の嵐から逃れて白軍の中に身を潜めていたが、ある日両親同胞が処刑されたことを知ったと告げられたこと。その直前、司令部で廃帝ニコラス二世とその家族が銃殺されたという噂を聞いていたこと。
リヤトニコフの運命に驚愕しつつ、彼の持つ宝石が欲しくて堪らなくなったこと。そのために彼の死を願い、斥候の一団に引き入れたこと。
行軍中に赤軍から銃撃を受けて負傷したこと。行き別れになったリヤトニコフと彼の宝石を探して森をさまよったこと。
森の中で戦友達の惨殺死体を見つけたこと。その中に、若い乙女……リヤトニコフ……の陵辱された死体があったこと。
宝石類に興味を持たぬ赤軍が、それを持ち主の下腹部に撃ち込んでいたこと。
臓腑の中から宝石を取り出し、血も拭かぬままに持っていること……。

初出:「新青年」博文館   1928(昭和3)年10月

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「今の御上はマカムの装束を禁じておりますから、ギュネイの貴族の方はあれを見たことなんてないと思ってました」
「ドレスなどよりは、余程着心地が良い……などとは、私自身が言っては、いろいろな意味で良くないけれども」
 エル・クレールはちらりとブライトの顔を伺いつつ、声を潜めていった。

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似顔絵は「似顔絵イラストメーカー」で作成。
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